2022/07/29人気の子
今もそうか詳しくは分かりませんが、学級で一番人気のある人は誰か。
と聞かれたら、なんとなく学童期の頃を思い出してしまいます。
ガキ大将で喧嘩の強い子か、頭が良くて優秀な子か、面白い子か、またリーダー
シップがあって頼れる存在の子か、これのどれかですね。
良く知られているのが、大阪だと文句なくオモロイ子で決まり。という事ですね。
さすが笑いの本場だけあって、クラスの人気者は周りを笑かすことが出来る子が
一番です。大阪人が二人集まったら漫才が始まるとか、相手を笑わせたろと頑張る
そのサービス精神は素晴らしいものがあります。
鹿児島人には真似のできることではないと思っている人は多いです。
ですが私の感覚では鹿児島の人は笑い好きですし、朗らかな人が多いと思っています。
わやく(鹿児島弁)言うて面白がる文化がありますから、やはりおおらかで開放的な
土地柄なんです。
それに薩摩狂句もあって、今でも新聞やラジオでは披露されています。
川辺出身と言う女性の講談師の話が有って聞く機会があったのでした。
もう2年位前のことです。話されたことはすっかり忘れて、見聞きすることも
なかったのですが、確かに昔ありました。
親の世代の人達が、お酒が入りほろ酔い気分になり、興に乗ると始まるもの、
それが「なんこ」です。やっていました集落の集まりで親たちが。
最後は「なんこ」をしないと終わりが始まらないのです。お互いマッチ棒を3本ずつ
与えられ、差し出した掌にはゼロから三本迄の好きな数を隠し持ちます。その二人の
合計を当てるのです。
ゼロは「オテパラ」一つだと「天皇陛下」または「電信柱」二つは「下駄ん歯」三つは
「犬のション弁」四つは「蚊帳んついて」五つは「片手」六つが「家ね中」
(ケネジュウ)となるのでした。
また相手の数を当てるのは、兄にょ(一つ多い)、弟(おとっ、一つ少ない)、ズッ
(同じ数)という言い方でした。子供心に面白い遊びだなと思いながら、自分達が
やることはなかったですね。掛け声とともに、言い方の妙がまたいいものでした。
大人が上気した顔で真剣にやるのですから、その声までが記憶に残っています。