2022/08/30北のこと2
北面道路についてはこれまでもお話ししてきました。
普通にアプローチを考えると北入りの玄関になるのですが、何とかしてこれを
避けたいと考える人もいます。すると東の角や西の角に玄関が配置されることで
形としては東、西入りの玄関になります。これでなんかすっきりとしたと納得出来
ればそれもありですね。
さて北側には水回りの部屋、収納部屋が配置されることが多いのですが、これは
結果としてそのような配置になったと考えられます。多くの人は、私も含めて
リビングや和室を最も優先してゾーニングするからです。
この時の基準になるのが日当たりがよい、光が入るといったことが念頭にあります。
さらに風通しが良いかという事もありますね。
この様な考え方で行きますと、南を向いた方からスペースが埋まっていくことになります。
その次に寝室や子供室を埋めていくと、残りは北側だけがコマとして空くことになります。
こうして出来上がったプランはオーソドックスで、非の打ちどころのないものとして皆さん
から歓迎されるのでした。
おそらく2級建築士の設計製図試験では、間違いなく合格点を貰えるアイデアと言えます。
話は変わりますが、そのようにして出来上がった家に住み始めたとします。
リビングには強い日差しと明るさが差し込み、いつもカーテンやレースが掛かって
いるということはありませんか。実は私の家もそのようなことになっていて、今の時期は
レースだけでは厳しくカーテンまで引いています。
この様に、ありがたい太陽の恵みですが、余るほどの影響を受けることがあるのも
現実の姿ですね。
それでちょっと柔軟な考え方をしてみることにします。するとこのような住まい方も
あったのかと言う福音ともいえることがあります。勿論少々我慢しなければならない
ことは出てきますが、それでも快適な生活が出来るのです。
セオリーを外れるところもありますが、回りの環境や自分の感性を信じればこの案が一番
良かったという事になります。
次回には実例を上げながらそれを紹介したいと思います。楽しみにしていてください。