2022/09/12偉人
鹿児島が生んだ偉人と言えば西郷隆盛です。
その西郷さんを敬愛してやまなかった稲盛和夫会長さんがお亡くなりになりました。
自分の母校や県のために寄付や多大な貢献をされて、また経営者向けには盛和塾を
立ち上げて多くの人から思慕される人でした。
昔会員から誘いを受けたこともあったのですが、そこまでの器が会社自体に無かった
ので、お目にかかることはありませんでした。
それでも本や映像、ニュース等でしばしば拝見して、身近な存在として感じていました。
正直な経営を心掛け、利他の心を持つことはつとに知られています。経営がうまく行く
秘訣を実践を通して示された偉大な方でした。
そのカリスマ性と独自の経営哲学は広く知られ、中でも中国では崇拝する人も多くいて
世界に名を知られた稀代の名経営者であったことは間違いありませんね。
根本にあったのは東洋思想と仏教思想が中心にあったことは本からよく伺えます。
先祖を敬い神仏をあがめて日々精進して生きることは、成功するしかないという境地を
自ら作り出していたのです。
私たち凡人がたどり着けない所に居て、自ら実践してきたことを教示する姿勢は説得力
があり多くの信奉者が教えを乞いにやってきたのでした。
人としての器も大きく、深く感銘するのは「動機善なりや、私心なかりしや」という事
にあります。
誰もが良いと思うことを成し、自分勝手な都合の良い心からの物ではないかを問う
ものです。高潔で道徳倫理感を元に、自分に厳しいが人にやさしい方でした。
稲盛会長さんは西郷さんを敬愛していたことはよく知られていますが、同時に大久保さん
の冷静な論理性と合理的な思考も大事だとおっしゃっていたことはあまり知る人は
いませんね。
情愛と言う人間性の資質に、厳しい実行力を伴う合理性は両輪として有ったのでした。