2022/10/10違う人
もうだいぶ前だが(20年位前)一冊の本がベストセラーになり、そんなに話題の本なら
ひとつ買ってみようかと手にしたのが「話を聞かない男、地図の・・・・女」と言う本です。
翻訳本でしたが書かれていることは思い当たることが多く、私は良い本と思っています。
しかし人によっては性差を決めつけていて、何ら科学的に根拠がないという人もいるかと
思います。
ですので思い当たる人がそうだよねと言えばそれがその人にとっての真実ですね。
この本で最もそうだなと思えるのは、進化の過程で、男女がお互いに違う役割を担って
いることから生じた性差があるというくだりです。
男には家族や集落のために食べ物を調達しなければならない宿命がありました。
これは男たるもの狩りをして獲物を持って帰ることが最大の使命だったのです。
ですから獲物の位置を突き止め、最適な位置取りをしながら近づき、一矢を放たなけれ
ばなりませんね。そのような動きは、地図的な感覚と立体的な空間の認識が無ければ
失敗する確立は高いのです。
男の子が戦闘物やチャンバラ遊び(古いかも)に夢中になって遊ぶのはそのような記憶が
脳に刻まれているといいます。このような説明をされるとまったくお手上げで、妙に納得
出来るのです。
それでは女にはどのような進化の過程があったというのでしょうか。
女性は子育てというキィーワードから説明がつきます。
女性がおしゃべり気味なのも(コミュニケ―ション能力)よくプレゼントを交換するのも
この子育てという役割があったからです。
子育ては集落の女性達と共同で行わなければ上手くいきませんね。
するとお互いが協力し合い、場合によっては自分の味方になってもらわなければなら
なかったのです。ですから言葉を頻繁に交わし、自分のことを知って貰いまた相手を
知ることは必須の能力だったのでした。
プレゼントをして相手に少しでも気に入ってもらい、自分も相手のことを好意的に
見ているという事を示すことは生活の知恵でもあったのでした。
また微妙な相手の表情から気持ちを読むことが出来るのは、女性特有の際立つ能力です。
その点男はまったく鈍感で、周りの女性が髪を切っても気付く男がどれくらい
いるでしょうか。
また男が親友の家族についてどれだけ話し知っているでしょうか。甚だ疑問が湧くのです。
このような論調の本ですが同感することの多い本です。
その他にもそうだったのか、もっと早く知っていたら悩むこともなく済んだのにという
事も書かれています。それからこの本は夫婦が共同で書き上げた本になっています。
その点でも信頼性は高いのではと感じています。
賛同する人、違和感を覚える人にはっきり分かれるかもしれませんね。