2021/03/08土地は小さくてもいいか
家を建てる人はそれなりに勉強をして家を造ろうとしていますから
不動産や建築の事をよく知るようになります。
情報インフラが発達して、誰でも専門的なことを知ることが出来るようになった
おかげですね。家造りに当たって最初に決めなければならないのが、土地を
どこにするかということです。
多くの人は土地を持っていませんので、土地探しに奔走することになります。
学校の事、交通の便、職場までの距離、そして周辺の環境と、検討することは
沢山あります。そう大事なことを忘れていました、予算のことです。
お金をはたけばいくらでもあるでしょうが、そういう訳に行きませんね。
全体予算の中で、土地の予算がいくらということは決められますからね。
家族の住み方のスタイルや好みにもよりますが、住宅地でも容積率が200%に
なっている地域があります。例えば中高層住居地域とかはそうです。
ここを狙って土地を買うのも一つの方法です。都心部寄りな地域になりますので
土地の値段はそれなりにします。庭や空きスペースがなくても、利便性のいい所に住みたい
という希望があれば一考の余地があると考えています。
ある時、区画整理で小さくなった土地をお持ちのお客様が、親子3人でやってきました。
「土地が小さくなったのですけれども家が建ちますか」とやや不安げに話始めました。
お母様はかなり心配した様子ですが、早速土地の形状と属性を見させてもらいました。
仮換地(区画整理に伴う新しい自分の土地)では19.8坪の土地となっています。
土地の縦横の比率は1対3の細長い土地です。2面道路の角地で東と北に道路が
ついています。しばらくして私は「大丈夫です、立派な家ができますよ、
何も心配いらない土地です」と返事をしたのでした。ちなみに地域は中高層住居地域です。
その細長い土地は、奥行き5メートルちょっとしかありません。
ですがこれがまたちょうど良い寸法になるのです。車を駐車するとぴったりとはまり、
これ以上でもこれ以下でもいけないという実に良い仮換地でした。
敷地を見させてもらうと自然に間取りは浮かんできました。
と言うかこの敷地には、このプランでの提案しかないというものがありました。
ただし家は3階建てになりますよとお伝えし、次回の打ち合わせを約束したのでした。
間取りのざっくりしたイメージを言いますと、1階は玄関と駐車場(インナータイプ)
2階はLDKと居室が一つ、3階は夫々の寝室が当てはまります。
便利な所に大きな敷地ではないが、ゆとりを持った生活が出来る事を
知れば、選択肢は大きく広がりますね。