2021/05/23法が新たに
今春から敷地に新しい規制がかかることになりました。
いままで崖防止法による規制はありましたが、個別の敷地に対する危険防止ではなく、
一帯に網をかけるような、広いくくり方をしていることが特徴です。
レッドゾーン(土砂災害防止法)と言いまして、名前からして危ないことが分かります。
発端はここ数年日本のあちこちで発生している崖災害によって、人命が多数失われて
きたことにあります。特に広島県の土砂災害が平成26年に起きましたが、
その時たくさんの人命を失い、法整備を急いでいたのです。
映像で見る姿は、今までの崖の災害とは明らかに範囲が広く裾の長いものです。
山の高い所より崖が滑り出すと、一気に加速した大量の土砂が民家を襲い被害は
甚大でした。元々この地方は真砂土と言いまして、山の土はもろい性質を持って
いたのです。花崗岩が風化したこの土は、ちょっとの雨で崩れやすい性質を帯びて
いるのでした。運動場や学校の校庭、公園に敷かれることの多いこの土は、
栄養分が少ないことから雑草が生えにくく、水はけのよい土で人気がありました。
新しく土地を買って、家を建てる計画のある方は、このような土地の制限がある事を
是非知って貰いたいですね。土地取引においては不動産屋さんは「重要事項説明」
として買う人に説明する義務がありますので、よく注意して聞いてください。
また土地を既に持っていて、思い当たるような方は一度役所に問合せしてみては
いかがでしょうか。区域に編入されていると、転居を進められたり対策工事を考え
なければならないことも予想されます。そしてこのための費用は、個人の負担で
まかなうとされています。このことは費用の負荷もさることながら、財産の損失にも
直結している困難な問題です。