2021/05/29毎日のこと
2階建てになると、当然のように1階と2階をつなぐ階段が必要です。
この階段案外見過ごされて、本当に考えて作られたのか、少々疑問に思う
事があります。上がるのに抵抗があり、バリアーそのものに思えるのです。
階段を作る時、気を付けなければならない事とは何でしょうか。
建築基準法には、階段の規定が定められていて、守られるべきことが書かれています。
それは階段室の巾であったり、踏み面(ふみづらと読み、足をのせるステップの面)、蹴上
(けあげと読み一段の高さ)の寸法のことについてです。
しかしどうでしょうか、法律を守って造ればそれで十分か、というとそうではありませんね。
法律の規定はなんでもそうですが、守るべき「最低の基準である」ということです。
仮に法律の基準通りの階段を造って、日常生活をしてみたとしましょう。
たちまちこれは欠陥住宅ではないかという印象を持つはずです。
それくらい勝手の悪いものが出来上がります。このような階段は実際に存在することは
ありませんが、それに近いものは存在しています。
毎日の生活で何回も上り下りする階段です。出来るだけ体に負担のかからないものに
して、2階へ行けたら良いですね。階段を作る肝は、「歩くような感覚で登れる」
「2階へ行くのに気合を入れなくてもいい」という階段です。
よく2階は倉庫になっていてもう何年も上がっていない、ということを聞きます。
ですが最初から倉庫だったわけではありませんね。上るのがきつかったり、
危ない思いをすることからだんだんと遠ざけてしまったからです。
苦も無く楽に上がれる階段は、ほんの少しの面積を階段に充てることで解決するものです。
それは畳1枚分で結構です。これだけで毎日の生活のクオリティは、格段に上がります。
居間や寝室同様、プランの初期にぜひ検討をお願いいたします。