楽しい家のスタッフが日々豊かで楽しい家をつくるためののコラムを更新中!

YouTube

インスタグラム

地図

ブログ

blog
ブログ

カレンダー

2024年11月
« 10月    
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

スタッフブログ

2021/07/10
同じ木造でも
投稿者:代表君野

古民家住宅という家造りがあります。

 

正確に言えば古民家住宅という家造りがありました。過去形で言ったのは、今ではもう

 

そのような家造りはなされていないからです。この古民家住宅は同じ木造ではありますが、

 

現代の木造住宅とは似て非なるものがあります。何が違うのかというと、まず呼び方から

 

して違いますね。古民家住宅は「伝統構造の木造住宅」と言いまして、戦前までの家造りの

 

殆どはこの工法により造られていました。石場建て伝統構造とも言いまして、玉石を置き

 

その上に柱(床束ともいう)を建てるやり方です。床が高くて風通しがいいので、農家では

 

ここを床下収納として使い重宝していました。私の実家もこのような家で、子供の遊び場と

 

してもいい所でした。

 

ボルトや金物を一切使わずに建てられていますので、移築や解体修理も容易で、社寺建築

 

では今でもよく見られます。それに対して今の木造住宅は、「在来工法の木造住宅」と

 

言いまして、戦後に誕生した家造りの手法です。70年以上の歴史がありますが、比較的

 

新しい工法になりますね。現在の建築基準法に沿う形で建てられる家で、私たちが木造住宅

 

と呼ぶ家造りの姿です。基礎を鉄筋コンクリートで造り、柱、梁はボルトで繋ぎ、筋交いを

 

主要な耐震部材として考えますので、構造の考え方は随分と違ったものになりました。

 

昔の石場建て伝統工法は、地震力に対して柔軟な構造をしていて、しなやかな受け止め方が

 

出来ました。あたかも現代の超高層の理論に良く似ています。

 

片や在来工家は、金物やボルトでがちっと固めるやり方で、耐力を確保する工法です。

 

それは外力が掛かったら、力で対抗しようとするやり方です。ですから歴史的に大きな地震を

 

繰り返し受ける度に、益々金物で固めるやり方になってきたのでした。

 

残念なことに、建築基準法に伝統構造の家造りの事は一文も書かれていません。

 

事実上この工法で家を造ろうと思っても、出来ない現状があります。

 

良い点の一杯ある工法で、日本古来の木造技術の伝承のためにも、復活して欲しい

 

です。そのための運動を識者で長年やっていますが、未だ道は永しの状態です。

▲ページの先頭へ

資料請求・お問い合わせ

ページの先頭へ

Copyright© 2017 株式会社 楽しい家. All Rights Reserved. Created by Co., Ltd ABABAI.