2021/08/05時代とともに
建築士の試験は年に1回行われています。
その年に不合格となればまた1年待たなければなりません。試験に合格するまで、
そのことが頭から離れませんので、出来るだけ早く終わらせて仕事に専念したい
ですね。建築士試験は長年、受験資格は固定された制度でしたが、令和2年より
大幅に変更されました。これにより若いうちに受験を済ませることが出来て、
受験者の取り組みは短期決戦で勝負が出来るようになりました。
とてもいい制度で、私たちの時にもあったなら苦労も少しは軽くなったかもと
思っています。主な改正点は、受験資格の実務年数が後積みで良くなったという
ことです。例えば2級建築士の身分で1級建築士の試験を受けるとなれば、
2級を合格後5年間の実務を積んでから、やっと受験することが出来たのです。
改正点はこの5年間を待たずに受験できるようになったことです。
頭の柔らかい内に1級の試験までストレートに行けるのはありがたいです。
2級建築士は22歳で試験を受けられますが(高卒の建築科を卒業した場合)
合格したら引き続き1級の試験をあくる年に受けられることになります。
1級の試験を合格したら、あと実務を5年間積むだけで晴れて登録できるのです。
まったくいい制度が出来たものです。
「なんでそのような制度に変わったのですか?」それはいい人材を確保する
ためと、安定的に資格者を生み出すためです。建築の職場環境は総じて他産業に
後れを取り、若い世代から敬遠されつつあります。そのような状態では、
今後優秀な人材を確保出来なくなってしまいます。せめて若いうちに有資格者に
なれて、建築の世界が面白くて魅力のあるものにしなければと思ったのでしょう。