2021/12/09みんな違う
住宅会社だから建築設計事務所だから、住宅設計が出来るのは当たり前ですが、
必ずしもそこの所長さんが一番いいアイデアを出すわけではないです。
間もなく建築士試験の合格発表があります。一級においては3千数百人程度が毎年
合格してきますし、二級においてはもう少し門戸は広がります。
その合格者の設計製図の解答案は、誰一人として同じプランは無いのではないでしょうか。
審査員ではありませんので解答案を見たことはありませんが、似たようなプランはあって
も完全に一致した解答はないものと思われます。
人間の考え方と構想は千差万別、十人十色の様相を見せて、多様な案が出されるのです。
たまに人のプランを見させてもらうと、そのような発想があったかと驚くこともしば
しばです。今は情報が溢れるようにあって、設計案は本屋さんに行かなくても、いつでも
手軽に見ることが出来ます。しかし建築の設計は真っ白い敷地図に向かい、ヒアリング
した話を思い起こし、具体的な形として表現する作業です。
参考にはなってもそれが使えるわけではありませんね。設計のやり方は初めゾーニング
という大まかなゾーン分けをしながら、全体に目を配ります。全体が良ければ今度は
個別な要件を検討しながら進められます。この全体と個別を矛盾なくまとめて最終的な
形になります。この時社内コンペをすることがあります。
各々多様なプランが出てきて、自分の中には無かったものを見る楽しみがあります。
人が違えば考え方も構想も違い、新鮮な驚きが毎回あります。