2022/03/20動くもの
毎年一年点検を夏の終わりから秋に掛けて行っています。
これは以前にも言いましたが、楽しい家の恒例行事になっています。
年々数が増えてきていますが、何とかこれは続けていかなければと思っているところです。
点検の前に案内書をOB客様に送りますと具合の悪い、あるいは動きがスムースに行かなく
て重たいと言うことをたまに聞きます。
そして住まいで住宅設備以外に、造ったものが動くことは唯一建具しかありません。
床、壁、天井どこを見ても動くような物はありませんね。当たり前過ぎて取り立てて何かを
説明することはないのですが、一体建具は何の目的でどのような機能を備えていればいいのか
今一度考えてみる事も有意義なことだと思っています。
日常生活でいつも身近にある建具ですが、意外と知らない面も多くありますので一緒に
考えてみましょう。たかが建具ですがされど建具です。
家造りの快適性にも影響しますので、特徴を知って建具を選ぶことが出来ればいいですね。
それでは建具の開閉の方式、建具の種類、材質、建具金物、ガラスの順番に一緒に考えて
みましょう。先ずは建具の開閉のことです。
日本家屋は伝統的に和風建築です。その建具の開閉の方式はほぼ一つしかありません。
障子、襖、一般的な入り口戸迄すべて引き違い戸で出来ていました。
ホームドラマや大河ドラマ、あるいは映画で映し出される日本家屋は全てが引き違い戸で
したね。和室で催されるお茶会で、見事な作法と立ち居振る舞いを見せられると、
日本建築の美と人間の精神性が融合して、日本文化の素晴らしさを見る思いがするのです。
今時の住まいでも根強い支持を得ているのが、この引き違いという開閉の方式です。
それではこの引き違い戸の事をもっと詳しく学んでいきましょうか。次回を楽しみにして
下さい。