2022/03/25動くもの続2
建具の事をしばらく話しています。たかが建具の事でと思っているかもしれ
ませんが、開き勝手や建具の動き方によっては、住まいの満足度を損なうこと
も考えられますので、しっかりと考えたいところです。
開き戸や違い戸の開閉の仕方は住まいに一般的に見掛けるもので、この二つで
何不自由なく暮らせるように思います。
しかし実際にはそれ以外にもありますので、ちょっと想像をしてもらえば思い浮か
んできます。どちらかというと特殊な用途といってもいいかもしれませんね。
折れ戸や回転ドア、スライドドア、他には引き込み戸という引き違い戸によく似た
開閉の仕方があります。
折れ戸の代表は何と言っても浴室の入口戸でしょうか。浴室の中は決して広いとは
言えないので、少しでも空間を広く使えるようにするためにあるものです。
バス(車)の出入り口も折れ戸になっていませんか。これは外に小さく開くことで
少しでも危険な状態を無くすようになっています。
戸の幅が二つに折ることで半分に出来ることは、丁番の働きがあってのことです。
回転ドアはスイングドアとも言われて、使い勝手の良さでこれ以上の物はありません。
主に玄関から収納、室内につながる所に設置すると好評です。
通路に設置することが多く、往きも帰りも体で押して通ることが出来るので自在に
開き、また元に戻るようにしてあるのが特徴です。
この戸は戸締りをするためというより別な用途、目隠しのために作ってあるのです。
また良く厨房への出入り口等に腰までの高さのドアを見かけます。
これは従業員以外の人が立ち入らないようにと、言うためのもので法で決められて
いるからということもあります。
スライドドアという建具は、主に空間を仕切ることを目的に設置されるものです。
LDKの空間は一般的に20畳程度はあります。食事が済むとリビングを仕切り、
ここに家族が集まり団らんの場としたのでした。これだと空調設備の負担も少なく
なりますからよく見られたのでした。
しかし最近はこのような間仕切りのために、スライド建具を付ける方はめっきり
減ってきました。今は開放的な住まいが好まれているためでしょうか。
まれにあるのは子供室を二つに仕切る必要があるときです。
壁でがっちりと仕切るのはあまり好きではない。かといって開放的な子供部屋では
後々勉強がし辛いということがありますね。
ではどうするかというところから出てきた考え方です。開けて使うもよし、季節や
子供さんの成長に合わせて仕切るのもよしと言うわけですね。
この建具はスライドしながら折り畳み、壁面に収納できることも有り難いところです。