2022/04/08思い違い
プロ野球が日米ともに開幕しましたね。贔屓球団は最悪と言っていい程のスタートを切り、
もはや今期は終わったと言う人もいます。しかし彼らも選りすぐりのプロ集団です、意地を
見せてほしいです。
プロと名の付くスポーツは多いですが、最も隆盛を究めてきたのは野球です。
子供のころからラジオ放送があり、TV放送も毎週放映されていました。
巨人戦だけが中継されますので、地方の皆さんは多くが巨人ファンになって
しまうのでした。かくいう私も大阪に就職するまでは大の巨人ファンでした。
甲子園球場の3塁側内野席を買い、カチワリ氷を頬張りながら応援するのでした。
いうまでもなくビジター席は3塁側ですね。
職場では関西弁で会話がなされ、大概の人が阪神ファンとなれば、翻意するのは時間の
問題でした。というより地元愛が徐々に芽生えてきたことと、情報的に巨人しか
知らなかったので仕方のないことでした。
こちらでは阪神を中心に放映されますので、贔屓が変るのは自然な成り行きでした。
一夜にして贔屓は変わり、今度は倒すべきライバルとなる心情は、自分でも驚いて
しまうのでした。
また似たようなことは3年前にも経験します。お客様は熱心なサッカーファンで、年間
チケットを買い、家族で鴨池球場に足を運び応援に行く程の熱いファンです。
正直なところ、野球に比べてサッカーなんて・・・、と思っていました。
蹴り合いっこして、右に左に走り回るだけのスポーツではないのか。
何のストーリー性も感じない単調なスポーツに、今一つ興味は湧かないのでした。
ある時どのような心境からか、チケットを買い連れ立って見に行ったのでした。
負ければJ3に降格する際どい試合でした。
確か岐阜のチームが相手で、似たような順位にいますので相手も必死の戦いを挑んできます。
家造りの合間の話で、お客様が楽しそうに応援するのを聞いて、まぁ一度くらいは観戦して
みようじゃないか、という気持ちから出た行動でした。
その時は、「きっと落胆して最初で最後の観戦になる」と思っていました。
ダメを押すために試合を観戦する、そんな心持でもありましたね。
着いた球場のベンチの雰囲気は、試合前から応援旗が舞い、熱気がほとばしっています。
ちょっと面食らうような気持になったのを覚えています。そして試合が始まるとスピード感に
あふれ、攻守の切り替えの反転は何ともスリルのあるものだったのです。
気迫で相手にぶつかり、体を張って奪い合う姿は、玉の蹴り合いっこではなかったのです。
終わる頃には「サッカーも中々面白いスポーツじゃないか」と、すっかり変って、
いたのでした。
何というのでしょうか、人の思い込みというか、体験しないことには本当のことは
分からない、という事を気付かされるのでした。
そしてこれはなんか生きる事全てに通じることだなと思えるのです。