2022/04/28勤務地11
中之島への勤務が決まるとやっと寮生活が出来るようになりました。
独身寮があったのは箕面という所です。梅田より阪急宝塚線に乗り、石橋で箕面線に
乗り換えてすぐの所です。大阪の高級住宅街として知られ、西川きよし、上沼恵美子
さん等が住んでいることは知られています。
今迄現場に泊まり込みのことが多かったので、この寮生活は別世界のような
毎日だったのです。何がそうかというと、先ずご飯をちゃんと作ってくれる
寮母さん夫婦が住み込みでいるということです。
朝晩のご飯は何にしようか、何を食べようかということは思い悩むものです。
その点では何も煩うことのない日々を過ごすことが出来て、時間に余裕が
生れるのでした。それと何と言っても5~6人は入れる風呂があるということ
が一番でした。ゆっくりと浸かれる浴槽は、毎日銭湯に入る気分で、良いものです。
さて中之島の電報電話局の大規模改造工事は、社員が働いているということです。
そういった意味では新築工事とは違った難しさを抱えているのでした。
工事区域は社員さんが働く区画と、厳然とした間仕切りで仕切らなければなりません。
防音はもとより塵埃も防御して、工事の影響がないようにする必要があります。
ただシートで覆い目隠しをするような簡単な間仕切りではなく、本体工事のような
やり方を求められたのです。
それから床下には束のように括られた配線が幾重にも縦横に走っています。
フリーアクセスフロアと言って電電公社(電報電話局)の仕様で、高さ25センチ
位の収納スペースがあるのでした。
この配線を損傷しないということも、緊張を強いる工事現場となったのでした。