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スタッフブログ

2022/06/25
深謀遠慮
投稿者:代表君野

家を造る人は、概ね働き盛りの人が多いです。

 

しかし家造りのタイミングは様々で、一概に年齢だけで決められるものではありません。

 

その方にとってのベストなタイミングは必ずありますから、短兵急な行動をする前に

 

将来を見通して計画を進めることをお勧めします。

 

さて家造りを進めるに当たり、ご両親様の深謀遠慮の姿を目にすることがあります。

 

勢いだけで行ってしまいがちですが、実は長い人生の経験に裏付けされた親の意見や

 

行動は見事としか言えないことがあります。

 

ある北薩地方で家造りを計画していました。もう10年以上前のことになります。

 

銀行の審査も合格して、プランもいくつか検討してやっと固まりつつありました。

 

そうすると自然な流れで、設計契約の話に進むことになります。

 

「これで進めますが、何か質問や疑問点はありませんか」これはお客様へ確認の言葉

 

になります。

 

すると「はい今迄充分に家族で検討を重ねてきました。よろしくお願い致します」

 

この様な返事をいただいて、初めて前に進むことが出来るのでした。

 

そして実費程度の基本設計金を頂き、図面の作成に取り掛かろうとしていた矢先でした。

 

「そちらにお伺いしまして、話がしたいのですが」という連絡を貰ったのです。

 

それも本人家族と奥様のお父さんが帯同してのことでした。

 

何か不満があったのだろうか、あるいは進め方に拙い所があったのだろうか、得てして

 

悪い予感が頭に浮かぶものです。そして早く真相を聞かせて欲しいと思うのです。

 

応接間にお通しして話を聞くとお父さんは、ローンの話を娘から聞きました。

 

生活を圧迫するような資金計画に見えて、若い二人にはもう少し待ってみてはどうかと

 

言いました。

 

若い娘さん夫婦もお父さんの言う事に頷くようにして坐っています。

 

確かに返済は小さくはありませんでした。しかし銀行がローンの審査で合格を出したと

 

いう事実はあります。それで「自信を持って家を造っていいですよ」と若い二人には

 

お伝えしていたのでした。

 

こちらは何か売りつける意図は毛頭ありませんし、素直に銀行の審査合格を喜んでいた

 

のでした。若い二人もそのような思いで、早く次に進みたいと言っていたのでした。

 

それが今になって何故という思いはしましたね。

 

ところが親の目にはそうは映らなかったようです。

 

ローン返済で窮屈な思いをするくらいなら、もう少し待ってチャンスを待てばいいと

 

言います。

 

そのような結論で家族の話がまとまったのなら、こちらは何も言うことはありませんね。

 

気持ちよく解約の手続きをしたのでした。

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