2022/08/05続ポイント
前回はプランに先立ち敷地の持つ特徴やバックグラウンドをまず掴むことが大事だと
言いました。それは全体の中で、建築の立ち位置をしっかりと定めることが出来る
ようになるからです。
そして何と言っても近隣の家がどのような様子で立っているのかという事は、
プラン決定に大きな影響があります。必ずしも隣地に家が建っているとは限りませんが、
将来家が「どのような形で建つのか」を想像力を働かせてみて下さい。
隣家とは長くお付き合いすることになります、いい間合いを家でも取ることは大事ですね。
同時進行的に道路状況、太陽はどのように敷地に当たるのか、駐車場は何台確保
するのかに思いを巡らせながら、アイデアが湧くのを促します。
よく設計者の口から出るのは「敷地の抜けはどちらにあるのか」という事です。
独特の言葉使いですが、ニュアンスは分かるかと思います。
開かれた方向を見つけ出し、その方向に住まいのメインルームを向けるという事です。
ですのでこれは方位や日当たりとは違う観点で、家の間取りを決めようとするものです。
分かりやすい例では、錦江湾を望む見晴らしのいい敷地があったとします。
するとここがこの敷地の優位性であり、外せないポイントになります。
当然のように錦江湾の方向に窓が設けられて、眺望を楽しもうとすることは誰でも
考えるのではないでしょうか。
家を建てる時に皆さんが一様に言うのは、プランをあれこれ考えているときが一番
楽しかったということです。
ですので自分の理想とする家を、思い切り何度でもキャンバスに書くようにして楽し
んでください。その際ちょっとしたコツは、敷地を細かいパーツに分けてみるという
事です。家はグリッドと言う単位で構成されますので、このグリッドで敷地の大きさ
を知ることは私達が最初にやる作業になります。
これが出来るとプランは辻褄が合い、精度の高いものが出来るようになります。