2022/09/15もう一人の偉人
稲盛京セラ会長さんのことは前回お話しさせてもらいましたが、もう一人魂の経営を
行った人がいます。好きな経営者と言う意味で言っていますが、運輸業界に革命を
もたらした人と言えばわかる人です。
先代である父から運輸業を引き継ぎ、対企業の運送物を運んでいました。
しかし下請け的な存在からか、度重なる値下げと協賛的な労働を求められていました。
無茶な要求をされて、我慢にも限界を覚えたようです。
いわゆる取り引きにおける優位性から、相手に対して強圧的な態度で迫られると、
仕事を貰っている方は弱いものです。
しかしそれを理不尽なことと思い、受け入れることを拒否して自分から取引を中止
したといいます。天下の〇越百貨店で、当時天皇と言われた〇田社長さんが君臨した
時代でした。
どこか権力者は歯止めが利かない所があり、他の問題も起こしてしまい最後は追われる
ようにして失脚した記憶があります。
そこでヤマト運輸の小倉昌男さんは、個人にターゲットを絞り、宅配事業を考えた
のでした。しかしその道は険しく挫折を数多く味わうことになったのでした。
一番の障壁はお役所の対応でした。
国は許認可権を盾に簡単には認めようとしません。必要な書類を幾度も書き換えさせ
られて、膨大な書類の山がいくつも積み上がり、部屋は役所提出書類で塞がる程です。
一つが整うと今度は別な問題を指摘され、一向に埒があきません。
役所にはそれを通そうとする気ははなからなかったのです。
それに我慢ならなかった小倉さんは立ち上がります。
国の姿勢を正すために法廷闘争に打って出ます。市民のためになることをやろうと
していることは正しい、正義はこちらにある。
その一念で長い裁判を戦いとうとう国に認めさせてしまったのです。
そのことは「小倉昌男 経営学」や「経営はロマンだ」に詳しく書かれています。
今私達が受けている宅急便の恩恵は、小倉さんの奮闘のおかげでもあります。