2022/11/03いつまでも
南日本新聞では、いまだに京セラの稲盛会長さんのことが毎週のように取り上げられて
います。人脈相関図のようにして紹介される面々は政治家や盛和塾の弟子で、いかに
敬慕されていたかが伝わります。
それはTV、ラジオも同じことで偉大な功績は亡くなって更に真価を見せています。
これは書籍の中で紹介された稲盛語録の一つですが、
「気楽に生きたい人は経営者になるべきでない」と言い切っていることです。
これはどう理解したらいいのでしょうか。おそらく個々人がそれぞれにその真意を
理解し事業を営むことだと思っています。
倫理観と正義観を元に、私心無き経営を哲学にまで高めたことはよく知られています。
事業において、私を含めて気楽に生きたいと思っている人は多いような気がします。
しかし根本は「社会のために役立つ」ことが企業の使命でありクレドでもあります。
であれば私は気楽に生きたい、そのために経営者になったとは恥ずかしくて言えませんね。
そのように崇高な理念を旗印にして、多くの事業者は会社をスタートさせたのではないで
しょうか。
ところがこれには前提となることがあります。それはまず会社は利益を出すことです。
まずもって企業には必須のことで、税金や市民税、大きな負担となる社会保険税等のお金を
相応に負担しなければならないからです。
でもこれが出来ていない会社は多く、中小企業の7割は赤字企業と言われて久しい。
これでは会社の使命やクレドもあったもんではありませんね。絵に描いた餅どころか魂の入ら
ない仏像のようなものです。
いくら立派な言葉を並べても実践が伴わない事には始まりません。最初は我欲でもいいい、
野心があっても全然かまわない。そうしないと企業は立ち上がりませんし、順調な船出が
出来ないからです。しっかりと税金を払い本来の使命を果たす中で、会社の使命や自分の
役割を今一度再考してみることです。
そして「気楽に生きたい人は経営者になるべきでない」という事を考えるべきですね。