2022/12/17さきがけて
時代と共に住まい造りは変遷するものだが、いつの間にか気づかない所で変化していること
があります。今迄はこのようにしてきたというだけでは、今のトレンドからずれてしまって
いることがあるのでした。その変わりようは小さなことかもしれませんが、やがて大きな潮流
となるのかもしれませんね。
私達建築屋は時代に取り残されないように頑張っているのですが、さきがけはいつも家を造る
人達からやってくるのでした。
遠慮もいらない自宅において、家族が使いやすいように造ることは、ある意味当然なのかも
しれません。結果として前例のないことであっても、何も支障はありませんね。
最近目にした幾つかのことを紹介したいと思います。
これはまだうちの事例ではありませんが、なるほど言われてみればそれが合理的であると
認識することも多いのです。
マイホームにおいて収納を十分に確保することは、住まいに対する不満を解決することに
なり、家造りをする動機の一つになっています。
ある設計事務所の家造りはパントリーやクローゼット、家事室の収納部には扉が一切付い
ていないのです。
子育て世代は忙しくて、仕事も家事も出来るだけ手間のかからない収納が有ったらいいな
と思っています。その一つが収納に一体扉がいるだろうかという事でした。
扉の役目を考えたときに、単に中の様子が見えないというだけで付けてあるのではないか
という事です。
利用する際戸を開けて、取り出して手にしたらまた閉めてという作業がついて回ります。
これを考えたときに、今迄は何の疑問もなくやってきたが、オープンのままではいけない
のかという事を考えたのです。
収納の多くが家族のために有るもので、来客者や他人が目にすることはありませんね。
そうすると収納の見える化をして、使いやすいものにしたいという事は大いに考えら
れることです。
取り出しやすい、風通しも良い、収納具合が良く見えて使い勝手が非常に良いという事
を知るのです。そうであれば何も遠慮はいりませんね。
戸があることが常識であるかもしれませんが、うちは使いやすい方法を選びました。
という事で良いわけです。
そしてこのような発想がオンリーワンの家にはよく似合うのでした。
常識にとらわれると見えないのですが、家族の生活スタイルは多様です。
是非オリジナルな住まい方を堂々と貫いて欲しいです。
するとそれがいつか主流のスタイルになるかもしれませんね。
