2020/11/06木材の乾燥2
乾燥材を使って家を建てることは、家を長持ちさせるうえで大事だといいましたが、
それにはコツがあります。
法隆寺が千年以上も現存することができたのも乾燥材を使って、
活きた木材を使用していたからと言えます。
建築期間は相当の年数を要しましたので、はからずも建築中が乾燥期間になったのです。
しかし現代の住宅造りはそのように悠長に家を造るわけにいきませんね。
長くて半年位では建てて住みたいところです。
建築の先人たち(大工さん)は良く木材のことを知っていましたので、
山で葉枯しをしたものを製材し、一年くらいかけて建てるうちに
木の乾燥するのを待ったものです。
まだゆっくりと時間が流れていた時代ですのでそれができました。
しかしスピードが求められる時代になるとそんな悠長なことがだんだん出来なくなりました。
そこで「木材を早く使い物になるようにするにはどうしたらいいか?」を考えたのです。
それは簡単なことでした。そうです木材を大きな窯の中に入れてしまえ。
ということになったのです。熱い窯の中に入れて閉じ込め、
熱射と乾燥の嵐の中に入れ込んでしまったのです。
このようにして沢山の木造住宅をいち早くしかも狂いの少ない家を
造ることができるようになったのです。
これが長いこと家造りの主流となり、今もこのようにして家造りはなされているのです。
しかしいい事ばかりではない、どちらかというと不都合なことも同時に起こっていたのでした。