2020/12/20木材が消費された後
鹿児島は宮崎に次いで木材資源のストックが多い県です。
年毎に木は大きく育っていきますが、それに見合う伐採が十分で
ないので年々増大しています。
最近はバイオ発電用だったり、CLT(大断面構造材)にも利用されて
木材利用は増えてきていると聞きます。
また行政では産地材を利用しようと呼びかけ、補助金を出して活性化も
図ってもいます。
それは大変いいことではありますが、伐採された後が少々気になっています。
皆伐された山の大きな斜面が、そのままに放置されている所を目にすることが
ありませんか。
木は植えてから40~50年かけてやっと資源として消費されるものです。
運よく山を持っている方がいて、自分の家はこの山の木を利用して建てたいと
稀に相談される方がいます。
聞くともう70年くらいは経っている様子です。目通りで見ても
その大きさに圧倒されます。
その山は道路に持ち出すまでも距離があり運搬も容易ではありません。
木は大きくなり過ぎても扱いが困難になります。
はげ山状態で放置されることや、木の旬を逃して大きくなり過ぎるのは、
木材の値がしないということが要因としてあります。
自分の山の木を利用して家を建てても、残念ながら費用的に合う
わけではありません。
山は経済性だけで語れることではなく、治山、治水の面からも
重要な役目を負っています。溜まり続ける山の資源が有効に利用で
きるといいです。