2021/02/24構造の違い4
鉄筋コンクリート造の家についてです。
決して多い工法ではありませんが、信奉者のごとく信頼を寄せて
家を造る方がいます。
沖縄地方は台風銀座と呼ばれる所ですが、家造りの90数パーセントが
鉄筋コンクリート造と言われます。
この地方ではそれほど圧倒的な支持があります。なぜそれ程の信頼を
勝ち得ているのか考えてみたのですが、どうも戦争で山林を焼失して木材自体が
流通しなくなったからのようです。
それから米軍の統治が長く続き、アメリカ式の住宅が沢山造られて、
そのような流れが根付いたことのようです。
鉄筋コンクリー造の一番の長所は、台風や地震に強いということでしょうか。
もっとも木造や鉄骨造が弱いということではありませんんね。
私は元はゼネコン出身で、鉄筋コンクリート造のことは、肌感覚で理解できる
立場にありました。
台風の時には揺れることもなく、台風による家のがたつきや軋む音はしないので、ゆっくりと
過ぎ去るのを待つことが出来るのもこの家の良い所です。
良い所があれば短所に溢れているのもこの工法です。
最も気になるのは湿気が多いということです。
タンスの裏はカビが必ずと言っていい程生えてきます。断熱材を厳重に入れる、
ガラスの性能をよくする等は必須の工事です。
また構造体は重量工事ですので、型枠、鉄筋、コンクリートの費用は他の工法の比ではない位
費やしてしまいます。もう少し費用のバランスが良いと流行ると思うのですが、
そうはいかない所がこの工法の家です。