2021/04/05別府湾はきれいだが
温泉観光地別府湾の見える小高い丘にそのマンションは建っていました。
メールで何回かやり取りして、たくさんの質問に丁寧に答えながら打ち合わせ
を重ねてきた方です。そしてプランを何回か提案するうちに本決まりになり、
別府迄契約をしに来たのです。
初対面でしたが、メールで打ち合わせを重ね、電話で何回か話をしていましたので
昔からの知り合いのようにして話が出来たのです。
いまから14~5年前のことですので、ZOOMやLINEという便利なツールも
まだない頃です。ご主人はホームページをじっくり見て、楽しい家の造り方と、
家造りに対する考え方を気に入ってくれたのでした。
今でいう所のリモート作業による仕事で、無事契約まで辿り着いたのでした。
契約が終わると、記念日だから泊まっていけいけばよいと勧められて、
甘えさせてもらいました。
東京で停年まで勤めて、夫婦で温泉のある別府で第二の人生を過ごすことに
したということです。ところが次第に暖かい南国に惹かれるようになり、
指宿に新天地を見つけて、私との会いがあったのです。
12階だったと思いますが、東に別府湾を見て直下に温泉の湯煙りの立ち上がる風景は、
日本中どこにもない程素晴らしいものです。
奥様の手料理をご馳走になりながら、東京での仕事生活を終えて別府に来たいきさつを
話してくれたのです。それがなぜマンションを売り払い、指宿に家を建てることに
なったのか疑問でした。ご主人はその理由を「寒いんだよね、陽が当たらないんだよ」
「12時にはもう影が差してしまうので洗濯物も乾かない」と話してくれました。
マンション販売会社は、別府湾と湯煙る町の眺望を最優先にして、東に向けて
建築したのでした。分からないでもないですが、実生活に於いて日が当たらないという
犠牲を強いることになったのです。お日様はいつも家造りの中心テーマですね。