2021/06/29気になる音
歩いていて床がきしむ音は不快で耳障りなものです。
静かに休んでいるときや、寝ている時には大きな音に聞こえますので、早く
解消したい不具合ですね。決まったように同じ所で音はするので、その場所が分かれば
比較的簡単に直すことが出来ます。とは言うものの熟練された、経験の豊富な大工さん
がすればのことです。手直しや、補修工事はいつもの仕事と違い、イレギュラーな
仕事です。このような事は、若手大工ではちょっと対応できないことがあります。
そこは経験豊富なベテラン大工。年は取っていますが、引き出しが多く色々な事を
知っていて、頼もしい存在です。働き盛りの大工が、引退した師匠に相談に行くのは
決まって未経験の仕事を任された時ですね。
それから床下点検口が必ず住宅には設置してあります。そこから潜り込み、音のする所まで
辿り着くと、仕事に取り掛かることが出来るのです。床下点検口は、このような非常時や
シロアリ点検には必ず必要なものです。複数取り付けて容易に潜れるようにしておくべき
ですね。それと床下空間は人間が移動、作業出来る高さを考えて、基礎の高さを決めたい
ところです。
さて床鳴りの原因はいくつかあります。最も多いのは、束(つか)と呼ばれる鋼製の支柱部分
の不具合です。工事中何らかの作用で、この鋼製束と大引きの接点が、うまくかみ合って
いないことがあります。
多くはこの部分のネジを締める調整で改善されます。それでも改善されないときは大引き
(床板や根太を支える太い角材)と床板あるいは根太との接点に、問題がありそうです。
ここは単独では難しい作業になりますので、床鳴りのする所に一人立ってもらい、上下で
声を掛け合いながらの作業になります。大引きと床板、根太をピタリとビスで締めて
接着するのです。1~2本のビスで止まりますが、後々の予防の意味からも多めの数を
打ち込んでおきます。この作業で大概は解決するのですが、それ以外の原因で鳴る場合は、
また違うやり方で止めることになります。その続きはまたお話ししたいと思います。