2021/07/04縁がなかった
最近はあまり言われなくなったが、「人事を尽して天命を待つ」と言うことがあります。
一体どのようなことを言っているのか。何か潔さと覚悟のようなものを感じます。
また高校の川越先生は「天の時、地の利、人の和」ということを、卒業式の日に
はなむけの言葉として我々に語った。二十歳前の私たちに何を伝えたかったのだろうか
と時々思う。何かのはずみで脳裏に浮かぶことがあるので、よく分からないながらも印象に
残る言葉として記憶されたのでしょうか。弓道の先生でしたので、私達に勝負師の気概を
示したかったのかもしれませんね。冒頭の人事を尽して・・は自分なりに
「このようなことではないか」と推測をしております。辞書を引くと(検索
すると)出来る限りの全てを行い、あとは天の意思に任せるとあります。
私達においては、お客様の希望と期待に応えようと、一生懸命に体と頭に汗をかき働く
ことでしょうか。そしてもし他社に敗れたとしても、後悔や恨み事は一つも無いという
心境ではないか。建築業界に身を置いて長いですが、受注戦争はいつも付いて回ります。
成約にならなければ精神状態は波立ち、泣き言や愚痴の一つも言いたくなることも。
しかし今回は自分が思い描いたようにいかなかったが、いつ立場が逆転するか
分かりません。何が足りなかったかを反省するのは大事ですが、その事だけに拘ると、
求道者のような生き方になってしまいますから窮屈です。
ここはバランスの取れた考え方と、前を向いた姿勢でまた次に進めばいいと考えています。
そして何よりお客様の考えや行動は、こちらでコントロール出来ることではありませんね。
「縁がなかった」という有り難い言葉にも救われます。自分が出来る最善を尽くし、結果は
天のみ知るでいいです。