2021/10/12ただし書き3
鹿児島市は市街化区域内を、用途地域という地域割りをしています。
よく知らなくても耳に入ってくる言葉ではありますね。住居系、商業系、工業系
と夫々ありまして、街並みが整然として秩序のある都市景観を作る役目を、果た
しています。今回は北側斜線という規定が建築基準法にあり、これについて説明
したいと思います。住居系は人間が暮らす地域として、最も良好な地域として、
尊重される地域割りのことです。中でも第一種低層住居専用地域は、どの地域よ
りも厳しい規定が課せられています。静かな地域で、人が暮らすには最高な地域
です。この地域での北側斜線は文字から分かるように、敷地の北側に住む人が、
日照を十分に受けられるようにする目的で、規定されたものです。ですから南側に
総2階建ての家があると、日陰の部分が長く続くことになります。これでは同じ
地域でも、立地による違いは大きなものになります。また南側にある家の、北面
の外壁は規制を受けて段状になっている姿を良く見かけます。この規定は、家の
ボリュームや配置等を考慮しても、関係なく適用されるのでした。
その事もあって、比較的新しく出来た法律「天空率」というものがあります。
これによって北側斜線の緩和が出来るようになったのでした。北側の敷地から
南の空を見たときに、どれ位空の空間がが解放されているかで判断されます。
計算は複雑ですが、四角四面の考え方が、バランスの良い実際的なものに変わった
ことが良かったです。一部の設計する人に、これを知らないという人も中には
いますので是非聞いてみてください。