2021/10/25若さと勢い
住いと建築展は毎年開催される恒例のイベントです。
県民交流センターの展示場は、他の催し物もあってか賑やかな様子でした。
これも恒例ですが学生による設計コンペがありまして、優秀な作品の展示がされています。
金、銀、銅、審査委員長特別賞、佳作と数多くの力作が掲示されていました。
工業高校、高専、県立短大とおよそ県内の二十歳以下の建築学生の全ての人にチャレンジ
する機会があったと思われます。設計条件は「木造住宅2階建て、親子5人家族、床面積
120㎡以上」とあります。
設計課題は「家族みんなで明るく暮らす住まい」となっています。県内の建築学生が時間
をかけて作品を仕上げてこぞって応募したのでしょうか。金賞や銀賞作品は設計力に秀でて、
作品の線使いも色塗りも秀逸で素晴らしい出来映えでした。それは当然のことでしょうが、
「審査委員長特別賞」が設けられているのに気が付きました。特別賞とは何か?
興味深く見させていただきました。設計力や昨品の見栄えは表彰作品には及びませんが、
独創性や丸柱の採用などの着想がユニークとの理由で選ばれたようです。
カフェという商業的なネーミングを入れる度胸も面白いと感じました。どこか遊びの要素
を入れて、楽しい家族にしたいとの設計者の意図が感じられましたね。皆さん自由に、
発想豊かに描かれていて斬新な作品が多いのも特徴でした。
実務レベルで言えば「この構造では?」「資金がいくらあったらいける?」「この動線は
どう?」等はありましたが、若い建築を志す皆さんの前に、野暮なことを言うのは止めとこう
と思いました。