2021/12/07三度も必要
「三度家は造らないと良い家は出来ない」と言うことを聞いたことはありませんか。
これは誰が誰に言った言葉なのでしょうか。
家を造るお施主様が言ったようにも聞こえますし、あるいは造り手の大工さんが、
お客様に言ったことのようにも聞こえます。
いずれにしても昔からよく聞くことですので、そういう声は多かったのかもしれま
せん。「良い家は出来ない」ということは、新しく出来た家が失敗した、あるい
はもっとこうすれば良かった、という後悔の思いがあるということでしょうか。
私はよく、「住まいは百点満点の家は無いですよ」と言っています。
それはどういうことかというと、家造りは少なからず優先順位を決めてやるもの
だからです。
自分が大切にしたいこと、あるいは重要視しているものは、他の物は差し置いて
でもやりたいものです。そうすると差し置いてきたものは、グレードやクオリティ
の面から満足できないということがあります。最も自分で納得して決めたわけで
すから、これで充分と思っていればいいのですが。
お金も土地も糸目を付けないような家造りであれば出来るかもしれませんが、
そのようにして造る人はあまりいませんね。資金も土地も制約のある中で知恵を出し、
自分たちの希望や夢をまとめていく作業が面白いのです。
しかし実際は住み始めてから失敗した、後悔しているということは、大なり小なりありま
すので、次回にお話しできればと思います。