2022/01/11言い切ってしまう
杉の木を採用して家を造る会社は増えてきました。
一昔位前から杉を、構造材にあるいは床板に壁板にと、住まいのいたる所に使い始め
る会社が出てきたのです。これは林業の活性化にとても貢献していて喜ばしいことです。
特に鹿児島、宮崎は杉資源のストック量は全国二位、一位と豊富な量があります。
志布志港からは中国へのバイオ燃料としても輸出されて、建築材と合わせて持続的に
活用されたらいいなと思っています。
その杉の木を熱く語る人が埼玉県にいます。加藤木材は長年杉の製材や販売に携わり
家造りを支えてきたのでした。社長の加藤さんは、木材の専門家として杉の特徴や
良さを研究して来て、杉に勝る材木はないとまで言っています。
研究と言っても学者的に、あるいは科学的な見地からという訳ではありません。
あくまでも体験や実務に基づいた見地から杉の事を語っているのです。
生きた杉を日々手に取り、実践者だからこそ肌感覚で言えることがあるのです。
そしてこんなことを言っています。これはあるコラム欄に載っていたものです。
「サイエンスごときで杉のエビデンスは立証不可能である」と言い切っています。
この小気味の良さはあっぱれです。木材の良さを語る時、フィトンチッドの働きが
あるとか香りの成分がストレスを和らげてくれる、また免疫力が向上して健康に
なれる等、私達も良く言ってきました。
しかし後付けの理屈を持ってきて、理論的に説明しようとしても言い表せないと言う
のです。その証左は事実の姿を直視し、良く観察すれば自ずと明らかなのです。
事実の前に理論や科学を振りかざしても、意味がないのかもしれません。