2022/04/10副が付くより
子供がまだ小学生の頃、PTA活動をしてくれないかと頼まれたことがあります。
末の子のことでしたが、今まで学校行事に深く関わったことはありませんでした。
会社勤めの人は自由が利かないという理由で、自営業の人に狙いを定めて?のことのよう
でした。適任者は他にいるのではと固辞していたのですが、とうとう言い寄られて引き
受けることになったのです。
すでに会長職は説得済みで、私は副会長の役を引き受けてくれればよいとの事です。
そして会長以下三役がそろったのは、前任者との引継ぎ会の時です。
会長は当然一人、副会長は後女性三人の計四人、執行部は5人体制でスタート
したのでした。会長が男性で、あと全てが女性では会長も大変だろうからということも
あったのでしょうね。
この様にして一期2年間の約束でスタートしたのです。
大規模校でしたので、クラスも多く新年度の総会には数十人の役員が集まったのでした。
前にいるのは女性ばかりがずらりと座っています。あと校長先生、教頭先生と顧問の
先生ですから、校区公民館は立錐の余地もない程の混みようです。
新役員の全員が自己紹介の挨拶をして、新年度のPTAがスタートしたのです。
そして女性役員からは、来れるときだけ来てくれたらいいのですよ。ということ
だったのですが、そんな訳にもいかず、殆どの会合に参加したのです。
ノートをめくってみると、その数一年で53回を数えました。毎週一回の計算に
なります。大概は会長と一緒でしたが、会長だけの出席もあったようですので大変
だったのではと思います。
会長は毎回と言っていい程、挨拶は付きものです。その原稿なり用意をしておかな
ければならない立場にあります。副はというと会長の後で、ついでのようにして
話をすることはあります。でも基本的には気楽な立場でいられるはずです。
ところが私の場合は違いましたね。「今日の会合は会長は出席だろうか?」
「もしかしたら急な用事で欠席する事があるのでは」という思いがいつもありました。
挨拶の言葉を考えていないのですから当然の心境ですね。
ですから当日になるまでは精神的に落ち着かない思いをしていましたね。
それで思ったのは、会長はいつも逃げられない状態で臨んでいる。
私はというと何を準備すべきかも分からない状態にあるということでした。
まぁそんな風に思わないで、気楽に行けよということを言う人もあるでしょうが。
いっそ会長という立場であれば腹が座り、気持ちが右往左往しないのではと
思ったのでした。これは私が出来る出来ないの話ではないですね。