2022/08/28ついにここまで
建設業界の巨人と言えば大手5社(スーパー5社とも)を指して言うことがあります。
なかでも建築専業でありながらその地位を不動のものにしているのが竹中工務店です。
歴史が長く名建築の多くが竹中の作品として現存していますし、今でも社業は順調です。
日本一の高さを誇る「アベノハルカス」も同社の建築作品です。
工務店と言う親しみやすい名前も良い所ですね。私達の同級生は就職していませんが、
クラスの極めて優秀な学生だけが行けるところで、そのプライドは圧倒的なものでした。
建築専業に徹して公共工事はしない方針はこの会社の特色でしょうか。
いわくその昔公共工事で多大な欠損が発生して、それ以来土木工事をやめたとか巷間聞く
話しです。竹中らしいアイデンティティで、官に頼らない姿勢は一貫しています。対照的に
土木主体に発展してきた東の鹿島とは対照的な存在です。鹿島は政界進出と財界活動に重き
を置き、人脈を張り巡らし高度成長の波に乗ってきた会社です。
そして完成した建築のことを作品と呼んでいるのは竹中らしさを表しています。
土木の無い分他の会社より少し売上高は少ない気がしますが、建築では圧倒的な存在感を示し
ています。建築ではどこにも負けない矜持を持つ稀有な会社と言えます。
会社は株式会社の組織体ですが株式を公開していません。
同族経営を長年維持しているのも珍しい存在です。社会情勢や時の政界事情にに左右される
ことなく、良い建築を造ることに徹することが出来るのも同族経営の秘訣でしょうか。
その竹中工務店が建築の新しい技術を披露しています。
まだ計画段階で2~3年先の完成を予定しているようですが、メディアの発表まであると
真実味は高いです。
高層建築が木造で建築されるという情報はこれまでいくつかありましたが、具体的な計画が
発表されるのは初めてのことではないでしょうか。
少々の疑問はありますが、技術的に解決されていないとここまで来ないことですから不安に
思う事はないのだと思います。これからの進展が興味深く、また分かりましたらお知らせ
したいと思っています。