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スタッフブログ

2022/11/25
続、切り替える
投稿者:代表君野

楽しい家は木造住宅を中心に工事をしています。

 

その思いは前回お話ししましたが、お客様に寄り添い一緒に造り上げることに最上の

 

喜びがあるからです。

 

家造りにはっきりとしたお客様の意思が投影され、真剣に応えなければ良い評価を貰え

 

ないことも分かっていましたので、私達は緊張感を持って仕事が出来たのでした。

 

その昔、と言っても40年位前のことですが、日本建築は伝統的な和風住宅にこそ価値

 

があると言われる時代がありました。

 

それは木材の価値がイコール和風住宅の価値と言ってもいいくらい、木材には皆さんが

 

思い入れがあったのです。

 

具体的なことで言うと真壁工法(伝統的和風工法)では柱、長押、鴨居、敷居、化粧梁

 

これ等の構造、造作材は無節の木材が必須のことでした。

 

いま思うとおかしいくらいに拘り、良材を求めていたのです。無節の木材は、丸太の中心

 

部分からは取れませんね。その訳は木が若い頃、枝が四方八方に伸びているのですが、

 

成長に伴い枝打ちという作業を繰り返しながら上に伸びていきます。

 

そして15,6年もすると木の上の方だけに枝がくっついている状態になります。

 

そうすると樹芯をちょっと外れると節の全くない木が育つことになるのです。

 

節が無いことに最大の価値があったので、そのような木が山から沢山伐り出されたのです。

 

その上で木目が詰まり年輪の幅が小さいことが好まれたのです。

 

更に言うと赤身材は白太材より値打ちがあるとされていました。このような根強い価値観

 

は年配者には特に支持されていますが、今家造りで無節の材木を希望する方は皆無ですね。

 

節のある事が木の自然なことですから、そのままに木を使うことは何もおかしなことでは

 

ありません。

 

さてこの住宅は8帖二間の南側に広縁が伸びていたのでした。1間幅の縁側はそれだけで

 

格式があり威厳を持つのですが、掃き出し窓の桁は一本丸太で図示されています。

 

延べ長さにして8メートルもの素性のいい丸太を探さなければなりません。

 

木材屋さんに掛け合いあちこち探してもらうもなかなか思ったようには出ません。

 

あっても非常に高額な値段がして、予算上も無理があります。

 

すると検校工務店の親方から提案があり、柱の真ん中で継ぎましょうと言います。

 

継ぎ目が見えることになるが、何か秘策でもあったのでしょうか。

 

それは丸太梁の継ぎ目に工夫を施したのでした。唐草模様で作った銅板の化粧飾りを

 

あてがうことで体裁を取ったのです。

 

外観的に何の違和感もなく、むしろ装飾としていい味が出たのです。そのような

 

デティールの収め方もあることに感心しきりで、親方の経験に裏打ちされた真骨頂を

 

見たのでした。

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