2022/12/18同、続き
時代に沿ってまた人の価値観によって住まい造りは変わってきています。
住まいのボリュームは以前と比べて明らかに小さくなってきました。それは何かを我慢すると
か犠牲にするということではなく、以前の住まい方の常識が変わってきたことにもよります。
例えば家でTVを見る人の割合は現在どれくらいいるでしょうか。
全体では半分くらいというデータがあります。
年齢層によって違うのですが、若い世代、10代、20代の人はおそらくもっと少ないの
ではと思っています。
なぜ分かるのかといいますと、アパートの若い住人さんたちはTVの視聴ができなくても
一向に構わないという人たちが多いです。これが少し年代が行くと、一日たりともTVを
見ないでは過ごせないと言われるのです。
それでこの年代のTVの不調はすぐ解決しなければ、一日何回も電話が来てこちらも困る
のです。
住まいの形態を表すのに、LDKという一つのパターンがあります。私たちもどれくらい
の広さを考えていますかという質問はよくします。
ここでまた住まいの実際がどうなのかを考えてみます。簡単に20畳位あればいいと答えた
ものの、リビングにそれだけ大きなスペースを割く必要があるのか。
いまTVを家族揃って観ることは少なくなっています。リビングに集まることがどれほどある
でしょうか。むしろダイニングがその役目を果たしていないだろうかと思うのです。
4人家族であれば、180センチのテーブルがあれば食事をするには十分な長さです。
家族が集まり食事をしながら談話をすることは多く、ダイニングが中心のLDKになりつつ
あります。
さらに子供さんの勉強をする場所がここになっていませんか。このテーブルをあと少し
長くすることで勉強机を兼ねた理想の姿になるのです。
このように昔から続く常識で間取りを考えると気づかないのですが、実際の生活パターン
がどうなっているのかをよく知る必要があります。