2020/11/12木材の乾燥3
木材の乾燥技術が発達してたくさんの家を狂いが少なく造ることが出来るようになって、
それはそれで大変いいことでした。
ただ問題点も同時に抱えるようになってしまったのです。
最もこれはあまり人々に知られていないことが残念ではありますが。
しかし大工さんや木材屋さんは日々の作業の中で経験することなのでよく分かっています。
木造住宅は棟上げといいましてクレーン(5トン程度)を使い6~7人で
骨組みをくみ上げる作業があります。
基礎の上に土台、柱、梁と順番にくみ上げて骨格が出来上がるのです。
柱と梁あるいは梁と梁を接続するためにホゾやアリといった噛み合わせの加工が
木材になされています。
上棟の日にコツーン、コツーンと材木を叩く音がするのを聞いたことがありませんか。
今度餅拾いがありましたらその前に行ってみてください。
音を出しているのは大工さんがかけやという大きな木づちで加工された所を
叩いて嵌めようとしているのです。
その時に先程言いましたホゾやアリの部分が割れたり欠けたりすることがよくあります。
当の大工さんはちょこちょこ経験することですからあまり驚きません。
グリーン材(未乾燥材)や自然乾燥の材木には無い現象が起きるのです。
品質の良い狂いの少ない、丈夫な木材(国交省の説明)が
割れたり欠けたりするものですから、どうなっているんだと思うわけですね。
人工乾燥という木材の乾燥の仕方に問題がありそうです。