2021/02/14いい先輩に恵まれる
サラリーマン生活はいいこともあれば思い通りに行かないこともあり
様々です。ゼネコンの建築現場は1~3年程度で工事が完成すると
また次の現場に行くことになるのですが、社員の編成も同時に行われ
ますので新しい顔ぶれでやっていくことになります。
所長以下主任さん、工事担当者、総務、事務員と配置されます。
工事担当者は工事規模により1~多い時は10名くらいまででしょうか。
人間世界のことですから先輩や上司に恵まれて、現場もすんなりと行くこともあれば
自分にとって苦手なタイプの人との組み合わせになる場合もよくあります。
仮設担当、鉄筋担当、型枠担当と工事ごとに受け持ちがあって、大抵はペアで
一つの工事を担当することになります。
今でも忘れませんが、オザ〇さんは少し人当たりのきつい方でした。
躯体が上がってきていよいよ最上階の工事中でしたが、鉄筋を一緒に
担当していました。
こちらが年下ですので、いつもよく私に指図が入ってきます。
そのような人ですから、こちらもへまをしないようにといつも緊張感を覚えながら
仕事をしていたのです。
どこでどう勘違いしたのか、職人でごった返している中、私は柱の主筋を
ガス(ガスで鉄を切れるバーナー)で切断してしまうへまをしてしまったのです。
切った時すぐやってしまったと気づきましたが、既に手遅れです。
それはもうオザ〇さんから怒られましたね。ただ烈火のごとく怒られるかと
思ったらそうではありません。あきれてものが言えない、だからお前はダメな奴
なんだという態度と言葉でののしられてしまいました。
これは建築技術者として全く未熟なことで、申し開きできることは少しも無く
悪いのはすべて私です。この時は本当に自分が情けなくて現場で泣けてきましたね。
それ以来目が覚めたといいますか、仕事の取り組み方に甘さがなくなったのです。
ののしられたり口汚い言葉は身に応えますが、元はと言えばちゃんと出来ていれば起こらな
かったことです。そして素直に聞けない自分が、オザ〇さんに対してあったのだと思います。
厳しい経験でしたが、今は有難かったなと思えるのです。
最もこのような人ばかりではなく、自分を買ってくれる人も多く出てきますので、
現場が変わる度に次はどうなるかなというのはありました。