2021/03/10一物5価がある
土地を買うとき価格が4つあると、皆さんはどれが本当の値段か
分からなくなります。
しかし日本の土地の値段は間違いなく4つあり、さらに5つあると
いう人もいます。何故こうなったのか・・・、これは行政の都合だったり、
土地取引上の指針が必要だったりして、このようことが起きているのです。
実勢価格、基準地価、公示地価、相続税評価額、固定資産税評価額の5つです。
まあこんなに沢山あって、どれが何のための価格か分かりませんと言いたいです。
ひとつずつお話ししましょうか。実勢価格は読んで字の如く、売ったり
買ったりする時の実際の値段になります。
しかしこの価格は公表されることはありませんので、情報は役所が握って
いることになります。次に基準地価はどのようなものか。取引のあった土地の値段を
参考にしながら、都道府県が値段を付けたものです。
似たようなもので、公示地価は基準地価と同じやり方で、国が値段を付けたものです。
さらに相続税評価額は路線価とも呼ばれ、よくTVやラジオで放送され聞くことがあります。
相続が発生した時、税を課すための基準の価格になるものです。
実はもう一つ路線価はありまして、固定資産税評価額というものがあります。
これは市町村の税務課が、固定資産税を計算するときの基準となる土地価格です。
なんだか路線価は一つでよさそうですし、国と県が協力して作業すれば
基準地価と公示地価はまとめられそうですが・・・。二つの路線価の違いは
少ししかなく、明確な違いがあるわけではないです。
役所の縦割り制度や、行政機関の縄張り制度によるものではと素人は考えますが、
違っていたらごめんなさいと言わなければなりませんね。
問題は私たちが、役所が折角苦労して出したこの情報をどう生かすか
ということですね。私たちは日常的に土地に係わる事はありません。
家を建てる時に土地を買う、事情で土地を売らなければならなくなった
等は一生に1~2回あるくらいです。業界人でもない限り、いくらで買い
いくらで売ればいいのか見当は付きません。
そのような時こそ利用して欲しい役所の情報です。ではどのように活用したらいいのか、
具体的に考えてみましょう。公示地価(基準地価も)を参考にして価格を出すなら、
実際の取引値に近いほぼ実勢の値を掲示してありますので、そのまま参考になる
ありがたい価格表示です。(情報量が少ないのが難ですが)
そしてもう一つは、路線価から自分の土地の値段を推測する方法があります。
道路の路線毎に㎡当たりの価格が明示されていますので、是非自分でも
アクセスして確認をしてみてください。(全国地価マップと検索)
ただしその表示は実勢価格とはかけ離れていますので、ある係数をかけることで
実勢価格に近い値が算出できます。その係数とは約8割です。
事情により、路線価は実勢価格より安く見積もられています。
0.8で割り戻すことで実勢値を知ることができますので、やってみてください。
実際は土地によって誤差もありますので、いくつかの確認はぜひしてみてください。