2021/04/29パイオニアのおかげ
昨日頼んだ本がもう今日は手元に届く。
病院の待合で見た本をどうしても読みたくて頼んだら、びっくりする程早く届きました。
アマゾンを利用して本を買う方は多いと思いますが、このスピード感のある配達は
「読みたい時に読める」を実現してくれて大変ありがたいです。
郵便配達と国鉄の貨物しかなかった時代、運送業界に革命を起こした人がいます。
その名は小倉昌男。父の運送会社を引き継ぎやがて「宅急便」を創設した人です。
会社は下請けとして荷物を運ぶ業務をしていましたが、いつしか荷物が自宅に届くように
なるとどんなに便利かと思うようになったのです。忙しい主婦はわざわざ取りに
行かなくてもいいので、その間に家事をして料理を作れるのです。
自分のアイデアを信じた小倉はまた、信念の人でもありました。
運輸省の役人は許認可権を盾になかなか通してくれません。幾度通っても新たな書類を
その都度要求されて一向に埒が開かないのでした。その量は分厚いファイルをいくつも
重ねる程多かったと言います。しかし「正義は我にあり」と思っていましたので、
正面切って役人と戦い、何年もかかって役所に風穴を明けたのでした。その正義は、
消費者にとって強烈なニーズであったこと、公共の利益になること、時代の要請があった
ことがありました。しかし役人は了見の狭さと、許認可権という悪しき特権を振りかざし
て潰しにかかります。「どこを向いて仕事をしている集団か分からない」と思うのは
当然です。小倉さんに言わしめたのは、結局規制は役人のためにある事、役人の都合の
いいように出来ている事ということです。そして小倉さんは数冊本を書いています。
理不尽な規制に挑み続けたこと、また「祈りと経営」という本では、人間小倉昌男の正直な
生き方を、近くにいた人物が書いています。
魂を揺さぶる本ですので、揺さぶられたい人は読んでみてはどうでしょうか。