2021/08/12大局が分かる
昔から全体の枠組みが分からないと、調子よく仕事が出来ないタイプ
でした。ですからこの仕事のどのパーツを自分は任されていて、いつ
までにどのようなやり方で仕上げればいいのかを、務めて知るように
していましたね。まだ若い頃は与えられた仕事も十分に出来ないことも
多いのですが、毎日進んでいく仕事です。全体を把握したいという思いは、
誰よりも強かったですね。
その点最初の大西所長はよく、本店での所長会議の内容を、若い社員にも伝えて
くれて有難い存在でした。大きな流れの中で私達の仕事は受注できていること、
そしてその仕事は偶然ではなく、先輩社員達が築いてきた信頼のリレーがあった
事を聞くと、あだやおろそかには出来ないという気持ちが生まれます。
それも所長の人柄というか、皆がそのようにして若い社員にも、共有してくれる
わけではありません。10人を超すような社員が配置される大きな現場だと、
まず工事別の担当が決まります。工事進捗の連携こそあれ、その背景や会社の方針
等はなかなか聞くことが出来ません。幹部だけが知っていれば良いことなので
しょうが、どこか自分が歯車や駒の一つのような気がしてしまいます。
その点大西さんは大局を語り、今やっている仕事の意味を語ってくれたのでした。
父と同じ大正9年生まれの方でした。