2021/10/17理屈どおりに行かない
省エネの家はいま必須と言っていいほど、家を造る人に知られてきました。
「夏は涼しく、冬暖かい」というフレーズは誰もが聞いたことがあるのではないでしょうか。
しかし感覚的には必ずしも合っていないような気がしております。「冬暖かい」は多くの人
が、断熱、気密がきいていて暮らしやすいと思っています。
問題は「夏涼しい」かということです。楽しい家は自然素材、健康住宅の家を造り始めてから
20年が過ぎようとしています。それ以前はデザインや性能、住宅設備に目を向けた住まい造
りをしていましたので、超とつくような断熱気密の家を造っていました。
冬は玄関に入っただけで暖かさを感じる住まいですので、「やはり性能のいい家はいい」と
いう方が多いのでした。しかし春も進んでくると、室内の温度は上がり始めクーラーを入れ
ることがあるのです。気候的にいい季節なのですが、熱が室内にこもってしまい暑さを感じ
るのでした。中でも2階が暑く感じられるのは、屋根からの影響を受ける事や、下から暖か
い空気が上昇してくることがあります。それに生活を営む家は、電気製品の熱や人体の発す
る熱もあってか思った以上の熱量があります。
冬と夏正反対の季節ですが、断熱を上げていけば快適な家がどちらにもやってくると、思って
いたのでしたが違いました。熱はそう単純ではありませんでした。