2022/04/04今でもそうか
建築に携わる人間は色々な方の家を造らせていただくことから、お客様の価値観や
信条とすることを理解した上で工事に取り掛かることになります。
それは言わずもがなのことではあります。
合理的な考え方だけで押していける事ではありませんので、努めて寄り添いまとめて
いくことが大事なことになります。その中で皆さん方位のことを気にされる方は多い
です。いわゆる鬼門と言われるものです。この鬼門には表と裏がありまして、北東に
表鬼門、南西に裏鬼門ということになっています。
建築を造る人間ですのでこのことは知ってはいます。プランに取りかかる時に
「鬼門についてはどのように思っていますか」と聞くようにしています。
すると大概の人は鬼門に当たらないようにお願いします、と言ってきます。
ところがこの鬼門の考え方は数百年前からあるのですが、現代に生きる私達には
どうかなということがあります。
北東方向には玄関、水回り、トイレ等は配置しない方が良いと言うことが言われます。
この考え方にあるのは、北東は一般的に湿気が多く水はけが悪いことがあります。
それで漂う気も今一つで、この方向には先程の部屋は置かないようにということが
言われ始めたとされます。確かに筋が通って理屈も合点が行きますね。
問題はプランを考えた時に動線が良く、日当たり通風も問題がないのだが、鬼門だけが
クリアできないと言うことがあります。
全く悩ましい問題で一気に暗礁に載り上げることがあります。でも解決の道を見つけ、
進める以外にないことははっきりとしています。どのように自分が理解し納得するか、
正直な自分の気持ちと向き合い、答えを探し求めると案外早く見つかることが多いのです。
お客様の感覚や気持ちの問題で、何が正解かは決まっていないものです。
また初歩の所で勘違いすることの多い家の中心点の決め方は、注意が必要ですね。