2022/04/19勤務地9
この現場も近くに会社の遼はありませんでしたので、泊まり込みでの勤務でした。
とにかく寒いと言う記憶があり、南国育ちの私には随分と堪えたのでした。
正月関西線に乗って伊勢神宮まで出かけましたが、顔に吹き付ける寒風でしもやけのような
肌になったことは初めてのことでした。病院建設の現場は特別難しい技術や工法を採用して
進めなければならないということはありませんでした。
工期を確認ししっかりと協力会社のスケジュールを管理すれば、問題の無い現場でした。
そのようなことから人事でひと悶着はあったものの、仕事をちゃんとやって楽しみも企画しな
がら進めようという雰囲気があったのでした。
もっともこれは現場所長の考え次第で、仕事以外は何もしないと言うスタンスの方もいます。
桐畑所長のように仕事オンリーではつまらないだろうと、若い社員にも目を配り、楽しい時間
を作ってくれる所長もいるのでした。
嬉しいのは言わずもがなで、若い社員の気持ちが分かっているなと思ったものです。
少しのことが働く気持ちを奮い立たせてくれる思いをするのです。
鈴鹿地方の山里だったと記憶していますが、秋のマツタケ狩りを開催することになり、
本社の女性社員も数人出席したのでした。
桐畑さんは本社の女性社員には受けが良く、よく慕われている噂は聞いていました。
人気があると言った方がいいかもしれません。
野郎ばかりのマツタケ狩りでは、なんとも味気ないと言うか花の無いものになりがち
ですが、趣向を凝らした弁当につまみ、そして酒、ビールを一層美味しくいただいた
のでした。若い私達も本社の女性社員が同行すると聞いて、やや興奮気味に当日を迎えた
のでした。
現場は普段男性ばかりの職場ですから、滅多に女性の姿を見ることはありませんね。
男くさい所に若い女性社員が数人も表れて一際眩しく見えたのでした。
さて思いがけず現場にやってきたのは下野君でした。高校の同級生で関西に一緒に就職した
級友です。私が水口病院建設の現場にいるということを聞いて、突然やってきたのでした。
真〇建設に就職していた彼が、ネクタイを締めてスーツ姿で現れたのは少々の驚きでした。
彼は当時大津営業所にいて、同業者会で良く顔を合わすうちに親しくなったのは、うちの
営業マンの松本さんです。年が近いこともあってか、また相性も良かったのでしょう。
しかしなぜ現場マンの彼があか抜けた営業マンの姿で現れたのかが分かません。
それではまた次回にしたいと思います。