2022/09/24地域性2
地域によって文化が違い言葉が違うのは当然のことです。それ故に個性的で多彩な
郷土が育まれたといえます。誰もが自分の生まれた所には愛着があり、誇りがある
ものです。
その日本を大きな分け方をするなら西と東に色分け出来ます
私は西と言うか南の人間ですが、やはりしっくりくるのは西の文化でしょうか。
小さな頃越中富山の薬売りは各家庭を訪問してきて、子供に紙風船をあげるのでした。
また衣服売りの行商もやってきて、話す関西の言葉は自然と身近なものに感じられたのです。
(富山は東西の文化のぶつかる所)
それをもっとも感じるのは「お笑いの感覚」においてです。上方と言われ、日本で一番長い
伝統と歴史を育んできた地域です。大阪に吉本興業と言うお笑いを発信する会社があります。
今では全国区の人気を誇り、吉本の芸人を見ない日はないくらいですね。
難波のNGK(なんばグランド花月)では新喜劇を始め落語、漫才、漫談、色物の演目を
一緒に見られますので、大変お得なチケットと言えます。
その𠮷本にかつて木村政雄と言う方がいました。東京進出を手掛けて大阪の笑いをより
一層日本中に知らしめた功労者でした。
木村さんは鹿児島商工会議所に呼ばれて講演をされたことがあります。
そこでの話ですが、東西の笑いの違いを話したのです。端的に言うと東京の笑いは
「自分が高い所にいて、お前あほ(バカ)やなと見下す笑い」大阪の笑いは「お前あほやな、
俺なもっとあほやねん」と自分を見下す笑いと言っています。
ほかにもボケと突っ込みが成立していないと話にならない。
最後にオチが付かないと笑ってくれないとか、とにかく関西人は笑いの要求度が高いと
いいます。「もうええわ」と言って終わるのは常套句ですね。
その日は商工会議所の若い社員さんが司会担当でした。あまりにネイティブな鹿児島弁で
話すものですから、最初から最後まで「随分と訛りの強い言葉ですね。私も日本中を走り
回っていますがここまでの方言は聞いたことはありません」と何回も言うのです。
独特のイントネーションが木村さんには奇異に感じられたのでしょうね。
若い社員の司会者がどいう意図をもって話したのか、あるいはそれが自然体だったのか今と
なっては知る由もありません。