2022/11/11続、もっと大事なもの
昨日は文章の勢いでちょっと回り道をしてしまいました。
言いたかったのは、IQは大事なことに違いはありませんが、これは先天的な要素に
関わる事ですので、容易に向上させることは出来ません。
端的に言うと自分ではどうにもならないという事です。その点EQはもって生まれた
人間性もありますが、後天的に発達させることが出来ます。
であればちょっとEQが低いと分かったとしても、努力次第でどうにかなる可能性が
ありますね。そこが救いであり、向上心のある人は自分のことをよく知り、時間と共
に向上できるのですから有り難い。
心の知能指数と言われるだけあって、感情と深く結びつき、人間社会で豊かに生きる
には、必須の要素です。事実企業においてはEQが業績に影響すると分かってきて、
採用の基準にしている企業もあると聞きます。
ではEQが高いとは一体どのような事なのでしょうか。
うちのような中小企業でもこの30年近くの間に、10数人が入社してきました。
夫々面接をしての採用ですので、私が望む人材であったということは事実です。
その中で残念ながらやめる社員さんは当然います。本人の都合であったり、こちら
が上手く育てられないといいますか、実力不足のために起きることもあり申し訳
ないと思うのです。
夫々人間個性があって誰一人として同じではありません。その中で優秀なある社員
がいました。今までやってきた社員の中でも、IQという物差しでいうとかなり高い
のかもしれません。ところが、お客様との打ち合わせや協力会社との関係、あるいは
社内での立ち振る舞いでは感情が勝り、明らかに周りの空気に緊張感を産み出すこと
が多かったのです。
不器用という印象もありました。本人も苦しいだろうなと思わずにはいられません。
何か自分のことだけで精一杯という感じがしていましたし、何より相手とのコミュニ
ケーションがしっくりと取れていない感じがするのです。
順風状態のときは良いのですが、会社は想定外やトラブルはつきものです。
このような時に感情の波を高ぶらせてしまい、周から浮いてしまうという事がある
のです。こちらもこの社員さんには限界を感じていましたが、案の定というか投げ出す
ようにして会社を去って行ったのでした。
それを考えるとIQは人並みに有ればいい、何よりEQの優れた人が入ってくれた方が
いいのです。相手の感情を読むことが出来て、なお自分の感情をコントロールしながら
円滑な業務を行えるからです。