2022/11/28その度に却下
度々話題になるのが銀行の不動産仲介業務への参入です。
もう10年以上前から銀行協会は国に規制緩和を要望していますが、一向に前進する
様子はありません。
しかしいつか風穴を開けようと銀行協会も粘り強く運動を展開しています。楽しい家
も宅建協会に加入しており、銀行が不動産業界に参入することには反対の姿勢を一応
取っています。それを表立って反対運動を展開するのが「不動産政治連盟」という
ところで、宅建協会の会員によって構成されています。
ところで本心からそう思っているかというと自信がありませんね。
この政治連盟はいわゆる圧力団体の一つで、協会員の利益を守るために存在する組織に
ほかなりません。もっと言えば既得権益を何としても守りたいと思っている協会が設立
したものです。
ところで銀行には厳しい事業規制が課せられていて、自由に他の産業や業種を営むこと
は禁じられています。では銀行が悲願とする不動産業への参入は、どのような背景が
あるのでしょうか。主に二つのことが考えられます。
一つは銀行には多様な情報が集まると同時に、不良債権や融資の関係から不動産との
関わりは業務上かなりあります。それを自分達の手で業務として仲介をしたいと考えて
いるわけです。
それからもう一つは、銀行金利は超が付くくらい低金利で、利ザヤをほとんど稼げない
状態にあります。おまけにネットバンクも趨勢として進出してきて、まったくうまみの
無い貸し出しが続いているのです。
銀行の収益源はお金を貸してその利ザヤが入ってくることにあります。
最近銀行の店舗がどんどん整理統合されていると思いませんか。この現状は一つだけの
理由ではありませんが、収益が上がらないこともあります。
うちのOB客様で銀行員の方の話によると、もう金利競争は限界に来ていて、企業として消耗
が激しいという話を聞くのです。このような銀行の切実な現状もあり、政治家への陳情と国へ
の働きかけが続いているところです。
次回は不動産業界が抱える課題をお話しできればと思っています。