2023/01/07利息だけでいい
「人生100年時代のリフォームは、高齢者向け返済特例で実現」
この様なキャッチのチラシがあります。
特例というと何かメリットがあるように思えてなりませんね。更に「毎月のお支払い
は利息のみ!」とあります。良いことづくめのような気がしてつい読み込んでしまい
ました。チラシを印刷しているのはおなじみの住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)
です。高齢になった夫婦が住まいのリフォームをする場合、その工事費を現金や貯金
で支払うとすると、手元にお金が無くなり心細くて仕方がありません。
これからまだまだ生きていかなければならないのに、不安が先立ちリフォームをする
気にもなりませんね。
そこで高齢者の気持ちを汲んだやさしい画期的なローンが出来たと言えます。
年金額が下がり、税金も上がる今の世の中では自己防衛が先ですからね。
それではもう少し内容をよく見てみることにします。
まずこのローンはエンドが決められていないという事です。というよりも夫婦の
どちらもが亡くなる迄貸し続けてくれるという事です。
それはそれでありがたいのですが、ただ借りたお金は何れ返さなければならない
のが原則です。
後に残った相続人が責任を持って元本を払う必要があるのです。
相続した土地、家を売脚したお金で、あるいは預貯金で何れも一括返済しなけらば
なりません。そこは機構もしっかりしていて、土地と家の評価額の60%を上限と
して貸し付けていますので、売却すると充分資金回収が出来ることにはなります。
ただこのローンに問題が無いかというとそうでもありません。
一番は新築ローンには今殆んどなくなってきた保証料が掛かることです。しかも4%
ですから大きな金額です。
1000万円借りたら40万円が費用という事です。結構な負担金にはなります。
それから生きている間は返済不要でありがたいのですが、金利分はずーっと払う
ことでこちらも相応の負担になります。手元にあるお金と借入金の割合、自分の
年齢も考えて相応しい借り方をしなければいけませんね。