2021/03/05タワークレーンの風景
タワークレーンは鹿児島ではめったに見る機会がありません。
数十年に一回くらいでしょうか、その姿を見せてくれるのは。
今日は建築の雑学をしてみたいと思っています。興味のある方はお付き合いを。
古くは、県庁、比較的最近では西鉄ソラリアホテルの入るビルには
タワークレーンが建っていました。そしてつい最近までタワークレーンが建って
いたのが駅前一番街に建つ中央タワーでした。それも2機もです。
かっこよかったですね、足元まで行き乗せてもらえるように相談をしたいくらいでした。
「ではそのタワークレーンとは一体どのようなものなのでしょうか、良く知りませんので
説明をして欲しいのですが」
ビル建設に興味を持って見ていた人は、その姿が思い浮かぶと思います。
それはオペレーターがクレーンのてっぺんに乗り、人が操縦して荷揚げ作業をする
クレーンのことです。そこには操縦室があり、レバーやアクセル等数多くの
操作が出来るようになっています。
大型建築物にはなくてはならないものですが、特に背の高い建築物にはよく
見られるものです。都会の高層ビル建築は今ラッシュですが、良く見かける風景です。
タワークレーンは非常に高い所から操縦しますので、カメラ、マイクは必ず
付いています。地上の玉掛(荷揚げする材料にワイヤーを掛けること)作業者と
息が合わないとうまくいきませんね。でもそこは資格を持ち経験の豊富な者同士
ですので連携は見事です。鉄筋、コンクリート、型枠材、設備器具、仕上げ材等
あらゆるものがこのクレーンのお世話にならなければ仕事は進みません。
中央タワービル建設現場に長いこと立っていたクレーンでしたが、
何か疑問や聞いてみたいと思った事はありませんでしたか?
それは「この大きなクレーンはどうやって組み立てて、また解体するときはどうするんだ」
ということです。よくあるある疑問でして多くの人が不思議に思っているようです。
説明しますと、まず地上にトラッククレーンを連れてきます。
そのクレーンがマストや長いアームを組み立てて、タワークレーンが誕生します。
しかし100メートルを超えるような超高層ビルに、いつまでもトラッククレーンは
届きませんね。ではどうすればあんなに高いところまで登っていけるのでしょうか。
答えは・・・、自分で登っていくということです。
自分でマストを立てて自分でクライミングをすることが出来るのです。
よく出来ています、クレーンがせりあがる時は感動すら覚えます。
これを考えた人は本当偉い人です。では続きは解体の事を説明したいと思います。