2021/06/06梅雨時
今年の梅雨は早く始まったせいか長く感じております。
この時期はコンクリートが打てないことや、外壁の塗装工事が出来ない
こともあり建築屋にとって頭の痛い季節です。予定通り工事が進まないと、
どうしても後の日程が詰まってしまいます。それでいきおい無理をして作業をする
ことがままあります。建築工事は生きた現場作業の連続です。各職を継ぎながら
一歩ずつ進めることで、完成に近づいていきます。しかし天気はそれとは関係なく
崩れたり、風雨に見舞われたりしますので、工程の進捗と人員の配置は、天気と
相談しながら進めることになります。
雨天に見舞われたある工事現場でのお話しです。
イ〇ダパンの工場を宮崎の佐土原に造っていました。昔サファリパークがあって、
野生の動物を間近に見られる、迫力のある観光スポットでした。
工事は終盤を迎えて、追い込みを掛けていたのでした。この頃になると沢山の内装業者が
同時に入ってきますので、工程は自然とタイトにならざるを得ません。
この日は広い工場の土間に、ポリウレタン塗装の作業が組まれていたのです。
天気予報では、夕方から崩れる天気でしたので、日中の作業には支障がないと判断
したのです。緑色の塗床作業が終わり、気持ちよくその日を終えたのでした。
しかし翌朝いつものように現場に来てみると、床一面が白く濁っていたのです。
驚きましたね、今までこのようなことは経験していませんので、何がどうしたのか
さっぱり意味が分かりません。特に作業の手順を間違えたわけでもありません。
メーカーの言うには、空気中の湿度が高すぎて、色の成分が化学反応で飛んでしまった
ということです。窓を閉めていたのですが、雨の影響で予想以上に湿気の影響があったと。
やはりいい天気での作業が一番ですね。