2021/08/30コーディネーターとして
建築業は裾野の広い産業で、全産業の10%に上る人間が従事していると言われます。
ぞれだけ大きな産業なのですが、他産業とのコラボによる建築活動もまた活発です。
例えばパチンコの店舗を建築するとします。企画にあたり先ずはパチンコ台の仕様や
員数を想定し、稼働率を弾き出しそこから敷地の選定、建築工事のコストを計算して、
やっと収益性があるかどうかのジャッジが出来ます。
やがて建築工事が開始されると、スピードのある進み方をします。
というのも店舗工事は何事もスピードが肝心で、パチンコ店舗は約45日の工期で
引き渡しがされるのが通例です。その間社員は休みを殆んど取ることが出来ません。
ずーっと戦争のような状態で工事が進むのですが、建築屋のポジションは司令塔の
ような役目を果たすことになります。工事の全ての情報が集まり、それを交通整理し
采配する仕事が建築屋です。パチンコ台工事、電気設備、IT工事、配管設備工事、
セキュリティ工事は業界特有のものが多くあります。
天井裏にはキャットウォーク(天井裏の歩廊)が配置されて、出玉の配管や台とつなぐ
配線がびっしりと走ります。建築工事業者とパチンコ設備工事業者が打ち合わせを重ね、
お互いのすり合わせの場を密に持って、やっと着工から完成まで到達出来るのです。
その間工事の職種は多岐にわたり、それを矛盾なく進めていくのが建築屋の存在です。
中でも工事担当者はコーディネーターとして、全体に目配りしこの事業を進める
事になります。やりがいのある仕事ではありますが、時に神経をすり減らすようなことも
起きて、完成する迄気が抜けないことも多いです。