2022/03/12老練な手仕事
新築もそうですが、リフォーム工事も今年は沢山やらせていただいております。
建築は何は置いても先ず大工さんの手配が済まないことには、着工の運びには
なりませんね。今大工さんに恵まれて、大工さんには助けられた思いが甚だして
おります。
リフォームと言いましても内装を張り替えるものから、間取りの変更増築まで
お客様の要望は色々です。大工さんの人選はタイミングの問題もありますが、
個別の工事内容に大工さんが相応しいと思える人でないと、うまく行かないことが
あります。今でいうマッチングと言ってもいいと思います。
特に構造体をいじる時は注意が必要です。
主要な構造である柱、梁、筋交い等の移動、撤去はおろそかに考えると、後で下がって
きたり、たわみを生じたりと色んなひずみが発生します。
相応しい建築の見識と経験は是非とも必要な資質になります。幸いにもリフォームを
していただく大工さんは、皆さんベテランですっかり安心の出来るスタッフが揃った
のでした。手刻みの経験は言うに及ばず、ノミ、カンナ、差し金、番付表、墨壺を
自在に駆使して家を建ててきた人達ばかりです。
私がこれらの道具を扱えるわけではありませんが、理論は学校で会社で習得してきて
います。「この柱は抜けるかね」と尋ねると「抜けるけど両端に補強の柱を入れましょう」
と期待していたような返事が来ると、安心感は信頼感に変わっていきます。
更に梁の決め方はいくらか人によって見解が違うことがありますが、荷重のかかり方、
スパンによって自ずと決まるものです。