2022/03/17勤務地続2
高松の風土は雨が少なく、現場を預かるゼネコンマンにとってありがたい所ではあります。
それ以外は鹿児島と似た所があり、中都会のにぎやかさと人間的な温かさを残した
居心地のいい街でした。
高松営業所管内には新居浜出長所や工事現場も沢山あったのでした。
初秋の頃社員懇親旅行が開催されて、バスを連ねて高松から金毘羅さんにお参りして、
愛媛県の久万国民宿舎に宿を取ったのでした。新入社員も数人参加して舞台に上がり、
インパクトのある自己紹介をやらされたように思います。
昔の宴会は決まって会食が始まり10分もすると、皆さん席を立ち始めるのでした。
折角のおいしい料理は、ちょっと箸を付けるだけで残されて捨てられる運命にありました。
今思うと料理人が腕を振るい、時間をかけて作った食べ物を粗末にした申し訳ない気持ちが
あります。
男社会の縮図を反映したような風景が宴会の場で繰り広げられ、それはもう賑やかな酒祝い
の場になるのでした。面白い話と怪しげな話、それに人にまつわる話はいつまでも尽き
ないのでした。現場仲間は工事が終了するとあちこち散ってしまうので、久しぶりに会って
近況を語り合うことは懐かしくもあり話は弾むのでした。
私は同期と話をしていた所までは記憶にあったのですが、その後のことはさっぱり覚えて
いません。途中で中締めの挨拶はあったのでしょうが、構わず飲み続けていたらしいのです。
最後まで残ったのはわずかな人間で、その中に私もいたらしい。
そして終いには若造が営業所所長とサシで飲んでいたということです。
かなり偉そうなことを言い、グダグダした様子はあくる日に副所長の田村さんから聞かされ
身の置き所の無い恥ずかしさを味わうのでした。酒の上での事とは言え、であれば尚更
立ち居振る舞いには気を付けるべきでした。